野生化しつつあるアップルミントを食べてみた

2020年1月24日

ハマダイコンやクレソンなど、人為的に国外から入ってきた植物が野生化したものを”帰化植物”と呼びますが、当然ながらその多くは生命力・繁殖力ともに非常に強く。一度広がってしまうとなかなか根絶やしにすることは難しいがゆえに、半ば放置されているのが現状です。

特にその中でもハーブ類(シソ科植物)に関しては、料理などに使おうと庭先に植えたはいいものの、余りにも増えすぎたため使いきれずに放置した結果、柵や戸の隙間から外に飛び出し、その部分からたくましく種を飛ばして周囲で野生化してしまうということもままあります。
ミントなどはその好例で、ネットで調べると”ミントテロ”などという単語がヒットするほどの爆発的な繁殖力により、日本でも一気に増え、交雑によってその品種は何千にものぼる・・・というカオスな事態になっております。

アップルミント マルバハッカ 野生 自生

上の画像は今回の主役でもあるアップルミント(和名:マルバハッカ)ですが、コイツはなぜか茶園の脇を通る用水路沿いから生えており、周囲には道路を侵食している個体も見られました。この辺りはあと一歩でアウトって感じですね。

更に、ミント類は本来、草本植物のはずなんですが、ここに生えていたものは茎の部分がローズマリーのように硬質化しており、ここまでくるともはや草というよりと呼ぶ方が正しく、生中なことでは死なないぞ! という外来植物特有の異常なまでの根性が垣間見えます(もしかすると、これはシソ科の多年生植物全体の特徴なのかも)

まあ、タダで野菜やハーブ類が採れるというのは一個人としてはうれしい限りなんですが、やはり“野で採ってきたものを食べる"というようなことを趣味にしていると、生態系がどうのとか、外来種がどうのとかいう問題はどうしても切り離せません。
在来種が一種、外来種に置き換わるだけでも他の生物にも影響が及んできますからね。

アップルミント マルバハッカ

とはいえ、せいぜい一介のライター見習いにすぎない私に出来ることは目に入ったものを摘んで食べる程度なので、今回見つけたこのアップルミントも有り難く使わせていただこうと思います。なにより乾燥すれば保存もきくし。
普通に店で買ってきて作るのも良いんですが、野生種というのは栽培品よりも香りや味の特徴がハッキリと出る傾向にあるので、シソなどのハーブ類に関しては個人的に需要が高いです。

ついでにネットで見つけたアップルミントゼリーというのも作ってみました。
リンゴジュースでアップルミントを煮出し、ゼラチンで固めただけですが、まあそこそこ美味です。

こういう洒落たのもたまには良いですね。