菜の花とは違う?河川敷に生える”からし菜”の花を食べてみた。

山菜の中でもトップクラスに有名なものの1つに”菜の花”があります。

私は以前までこれはアブラナ(学名nippo-oleiferaもしくはB. napus)の花のことを指しているのだと思っていたのですが、どうやら実際にはアブラナ科アブラナ属の植物の花を総称して菜の花と呼ぶそうです。
つまり広義では高菜や小松菜、大根・キャベツ・白菜の花、果てはブロッコリーやカリフラワーの花も”菜の花”の一種であるということになりますね。マジかよ。

カラシナ からし菜 花

で、これが今回の記事で取り上げる”からし菜(セイヨウカラシナ)”の若い花です。
本種はアブラナ科特有のピリリとした辛みが強く、タネからはその名の通り和からしやマスタードを作ることが出来ます
栽培もされているようですが、調べてみると主に食用にされるのは若い葉の部分だけとのことですので、花の部分がどのような味なのか、菜の花と同じように食べられるのか、それとも全く別の調理法が合うのか、などをこの機会に確かめておこうと思います。
もし、からし菜の特徴が花の部分にも出ているのだとすれば、ピリッと辛い菜の花とか・・・そんなの最高じゃないですか!

河川敷を占領するからし菜たち

というわけで、早速近所の河川敷にやってきました。
ここは以前、マスタードを作った時にお世話になった場所で、からし菜自体が生えていることはすでに把握済みです。

その証拠に少し歩くだけでも…

カラシナ。

カラシナ。

カラシナ。
とまあ、他の人に摘まれた形跡もあったので採り放題とまでは言いませんが、ちょっとした畑レベルで群生していることが分かっていただけるでしょう。

先週来た時にはまだ出ていなかったのですが、流石に3月も中旬となるとほとんどの株から蕾が出ており、中には初めの画像のような見慣れた黄色い花が咲いているものもあります。完璧なタイミングでしたね。


カラシナの若い蕾。花が咲いても食べられるが、こちらのほうが柔らかく美味しいと思われる。

そして上がくだんの蕾です。
採取は基本的には手で、蕾から数センチ程度下の柔らかい部分を折り取るようにして行います。”手に汁とか付くのがイヤ”というワガママな方はゴム手袋でもしておけば隙がありませんね。
まあハサミで切っても良いんだけど、なんか手で摘んだ方が気持ち的に…ね?

株の成長具合によっては茎の脇からも蕾が出ていることがありますが、出来る限りこれは採らないようにした方が良いです。
タラノメでもなんでもそうですが、乱獲して困るのは自分だということをお忘れなきよう。


砂地…というかほとんど砂利のような部分からも新芽が生えていた。雑草魂おそるべし。

下手すると菜の花より美味いかも…

からし菜の花を食べる

個体数が多かったのでサクッと集めることが出来ました。山とは違ってそれほど歩く必要もなくて楽ですね。

いつものことながら、食べる前のこの瞬間が一番テンション上がります。これも山菜採りの醍醐味ですね。
さてさて、どう料理してやろうかねლ(´ڡ`ლ)グェッヘッヘッ(どういうキャラだよ)


ちょっと焦げちゃった。作るのも盛り付けも、天ぷらってどっちも難しくね?

まずはいつもの天ぷらと…

お浸しから。

いただきます。

・・・まず天ぷらの方は可もなく不可もなくというか、ほとんど辛みもなく風味もなく、個性が完全に飛んじゃってますね。
万人受けはするでしょうが、からし菜を使う必要性が感じられません。

それに比べてお浸しの方は噛んでいるとかなりの辛みが感じられ、アブラナ科特有の風味と言うか、ニオイ的なものもしっかりと残っております(ブロッコリーとかに近いかな?)。ただ、若干のアクも感じられるので、これを何とかするためにある程度強めの味付けをした方がいいかもしれないですね・・・まあ、かといって濃すぎると天ぷら同様、個性が飛んでしまうので加減が難しい所ですが。

濃すぎない味付け、ということでパスタにしてみました
ニンニクの香りを移したオリーブ・ごま油でベーコンとカラシナを炒め、麺と絡めたもの。味付けは塩コショウのみ。

流石にニンニクを使うのはやりすぎかとも思いましたが、食べて見ると全く問題ありませんでした。というかむしろ強すぎるくらいに菜の花の風味が感じられ、個人的にはアリです。菜の花好きな人なら無限に食えるかも。

やはり噛み続けると多少の辛みも出ますが、鷹の爪も少し入れているのでニンニクの香りと共に綺麗に中和しています。素晴らしい。

料理好き求ム

というわけで、今回はカラシナの蕾をただ食べるだけの記事でした。

パスタは中々個人的にヒットしたので、少なくとも私の料理スキルではこれがマックスに素材の味を活かせる方法だと思うのですが…誰か良い感じの調理法が思いついた方は教えて頂けると助かります。
時期的にはまだまだ採れるので。