【家庭菜園】持て余しがちな庭の隅にはミョウガを植えてしまおう

2021年5月1日

外出自粛などの影響により、趣味として注目を浴びている家庭菜園。
何となくの暇つぶしに、というようなフワっとした理由で始めた人も多いでしょうが、せっかくやるなら本腰を入れ、日々の食費を少しでも浮かせたい…なんて思い始めた人も多いのではないでしょうか。

しかし、現実問題として、よほどの金持ちでもなければ、この狭い日本で本格的な野菜栽培を行うことは不可能であり、家庭菜園レベルではある程度広いスペースがないと、せっかく上手に育てても肥料・種苗代とトントン以下・・・という悲しい結果にもなりかねません。というか、ほとんどの場合はそうなるでしょう。

そこで皆が一度はこう考える。
「場所も取らず、肥料代も安く、毎年種苗を買う必要もなく、なおかつ出来るだけ手間もかからない。そんな野菜があればなあ・・・」と。

そんな都合の良いものがあるのでしょうか?

あるんです。

コスパ最強の野菜その名は「ミョウガ」

まずはこの画像を見てください。

これは去年の初春。ウチの庭の一角(1㎡程度)を写したもので、見て分かる通りミョウガの苗(地下茎)を植えた直後です。

ミョウガというのは皆さんもご存じ、素麺などの薬味として使ったり、甘酢漬けにしてちらし寿司に混ぜて食べるショウガ科の植物ですが、本種はフキやイモ類などのように地下茎で増え、一度植えてしまうと半永久的に増え続けるという性質をもっています。

みょうが
同年夏の様子。このようにビッシリ葉茎が生える。

で、その地下茎自体も非常に安価であり、植え付け時期である2月頃には100均でも売っているくらいで、肥料も初夏に少し入れてやる程度でどんどん増える。

みょうが 花蕾
ミョウガの花蕾。夏~秋ごろに株元に出るこれを食用にする。

で、通常、植え付け一年目はあまり収穫が出来ないと言われていますが、私の場合は環境も良かったのか植え付けた年に30個以上収穫できました。

にもかかわらず、ミョウガ自体は買おうと思うと1パック(3~4個)で130円程度。
つまり、一年目時点ですでに1000%以上の回収率です。

しかも場所をとらずに。地植えの半日陰ならほぼ手間もいらず。そして2年目以降はどんどん増える
と、三拍子揃い。

家庭菜園をやっている人なら分かると思いますが、はっきり言ってこれは驚異的です。

正直、植えないでいる理由がない!

 

あ、ちなみに「ミョウガ 地植え」で検索すると、”植えてはいけない”だの、”密生化して手が付けられなくなる”だの、広がりすぎて困るようなことが書かれているのを目にしますが、対処法は簡単で、上の画像でもやっている(わかりにくいですが)通り…

こんな感じの土ストッパーで植えた場所を囲ってやればそれ以上は増えません。というか、まあこんな立派なものでなくとも適当なプラ板ででも囲ってやれば、物理的にそれ以上は根が伸びることが出来ないわけですから単純な話ですね。

ちなみにこれはラズベリー・ブラックベリーなどのベリー類、フキや観賞用ドクダミ、ニチニチソウなど地下茎で増える植物全般に使えます。


このように根が広がってほしくない部分に挿す。最小限のスペースを最大限有効活用する知恵の一つ。

ただ、この方法を使ってしまうと数年後にはかなり密集気味になってしまうので、年一くらいで軽く根を掘り返して整理してやる必要がありますが、言ってもハサミで適当に切ってやるだけですし、それほどの手間ではないはずです。
(ちなみに切った地下茎も植えてやれば増えます。知り合いや近所の人にでもあげちゃいましょう)

と、まあ、こんな感じで庭の一角を有効活用したい人、また樹木で出来る日陰に何か植えたいという人、単純にミョウガ大好きな人には絶対植えることをオススメします。

ちなみにミョウガは日陰&ジメジメした場所を好むので、日当たりの悪い家の裏などでも余裕で根付きます。もちろん植え替えの手間さえ我慢すればプランターでも育てられるので、マンション暮らしの人でもOK。

まさに隙の無い野菜ですね。

ミョウガタケを作ってみる

で、記事自体はここで終わろうと思っていたのですが、せっかくなのでミョウガを使った面白い実験(?)をひとつ。

庭植えのミョウガですが、上でも触れた通り、1年目は花蕾があまり発生せず、発生したとしても10月頃からと時期も遅れ、数も少なくなりがちです。

そこで、ミョウガ愛好家の方のため、一年目から初夏に、それもたっぷりと楽しめる方法をお教えしたいと思います。

ミョウガタケ

まずは初夏、新芽が出てきたころにラップやアルミホイルの芯を被せ、光が当たらないように蓋をします。

こうすることで、ウドやモヤシ、ホワイトアスパラのようにミョウガの葉茎自体が白く柔らかくなり、食べられるようになるのです。
(この方法はざざむし。さんの”無駄をミョウガタケに変えて旬を楽しむライフハック”を参考にさせていただきました)

上記記事通り、蓋が膨らみ始めたころに芯を抜いてみると・・・

ミョウガタケ 茗荷竹

このように綺麗なミョウガタケが。


根元からハサミで切って収穫しましょう。

このミョウガタケはミョウガと同様の香りをもち、しかも花蕾よりも体積が大きいので一足先にたっぷりミョウガを楽しめ、そのうえ生食も出来るという。
サラダにも使えてミョウガ好きにはたまりません。


採れたミョウガは贅沢に天ぷらにしてそのまま食べてしまおう。

ということで、今回は一切無駄のないミョウガ栽培のお話でした。