採れ過ぎて困る。原木なめこ栽培の世界

冬場の運動不足、そしてあまりの暇さに身を任せ、登山ついでに長い間放置されていた桜原木を拾い、ナメコの種を植え付けた。(※1)あとで地元の管理をされていた方に許諾していただきました。
これが昨年の1月のこと。

植菌したは良いものの、その年の秋には全くなんの変化もなく、とはいえ1年目は発生しないことの方が多いと聞いていた為、そんなものかと納得し、そして迎えた今年の秋。

なにせ植え付けたのが半年ほど山に放置されていた原木のため(※2)本来は伐採後1,2か月程度乾燥させる、9月頃にカワラタケこんな感じのキノコ)が発生した際にはもうダメか?と諦めかけたが・・・


奥にチラ見えしてるのがカワラタケ。ナメコの菌と共存するんですね。

おっ?

おっ?

うぉおおおぉおお!!!

なんと11月頃になって、いきなり大量に発生し始めているではないか。

いやー、これを見つけた時の嬉しさと言ったらね…

野菜の栽培もそうですが、自分で蒔いた種(この場合菌)が成長し、目に見える成果が出るというのは人間の本能に訴えるような気分の高揚を感じますね。

ドーパミンがドバドバ出るので、家庭菜園がうつ病に効果的ってのもあながち間違いではないんじゃないかと実感します。割とマジで。

大量ウマい原木栽培なめこ

と、いつものようにやたら長い前置きになりましたが、私の喜び、キノコ栽培の楽しさの一端は伝わったことを願いますw


第1回目の収穫物。確かこれで6、700gはあったと思います。

上の写真だけだと、さほど多くないように思えますが、これはあくまで発生し始めのころの様子。実際は採取した後も発生が止まることなく、12月中旬の現在まで続いてます。

成長速度がまちまちなため、まとめて一気に測れていませんが、2回目までの収量が1キロを超えていることは確認済みなので全部累計すると2キロ以上にはなっているでしょう。


これが直近の画像で、本日収穫した分。

というか現時点でも、保存したものがまだ1キロほど残っています。
上の画像のように洗ってからジップロックなどにいれて密封し、冷凍すれば1か月ほど保つので、使い勝手も最高です。

原木シイタケってのは割とスーパーでも見かけますが、原木なめこはあまり聞いたことがありませんし、お得感も割り増し。


えげつないヌメリ。あと親指以上のデカさ。ちょっとキモイ。

しかも画像でも分かる通り売り物より圧倒的に大きく、ヌメリも異常なほど強い。

そして何と言ってもありえないくらい旨味があるんです。

ナメコそばやナメコ汁なら、下手をすれば出汁をとらずとも良いのではないかと。
おろしポン酢で和えても消えないくらいの “味" を感じるんですよね。冷凍してから使っていることも影響しているのかもしれませんが。

今回は桜の原木を使用しましたが、なめこは広葉樹であれば基本的になんでも栽培できるので、ナラ科の木しか使えない椎茸と比べても勝手が良く、山を持っている人、もしくは知り合いに山を持っている人がいれば簡単に手に入るでしょう。


はじめの動画の通り、原木にインパクトで穴を開け、金槌で種駒を打ち込めばOK。

とはいえ、そんなのごく一部の人ですし、山なんて身近にもねえよ!って人はホームセンターなどで植菌済みの木を探すか、最近はネット通販などでも購入できます。

    
↑植菌済みの原木  ↑未植菌のいわゆる”ホダ木”

一度植え付ければ長いと10年近く楽しめる原木なめこ。

家庭菜園の延長として、ほぼほったらかしでも出来るので、オススメです。

栽培に当たって参考にしたページ

コメリ-なめこの作り方→https://www.komeri.com/howto/images/0284/print.pdf
株式会社キノックス・なめこの自然栽培→http://www.kinokkusu.co.jp/saibai/sa-g-name.html

※実際に今回私が栽培した方法では植菌後全くノータッチで放置したのみですが、上記ページのように仮伏せ・本伏せをした方がより成功率は上がると思われます。
ただし、なめこについては実際に栽培している人の動画などを見たところ、椎茸ほど厳密にやらずとも比較的楽に作れるようです。もちろん最低限日照が少なく、雨の当たる場所で有るというのは必須でしょうが…

注釈

注釈
1 あとで地元の管理をされていた方に許諾していただきました。
2 本来は伐採後1,2か月程度乾燥させる