【のんびり登山】山の身近な植物図鑑~冬の里山~編
ついこの前に年越しをしたような気がしますが、気づけばもう2月。
つまり今年も始まってからもう2か月が経ったわけですね。まさに光陰矢の如し。
少し前までは、さすがに私の住んでいる京都でも暖房をつけなければ耐えられず、ちょっとした用で外に出るのもためらわれるほどに寒かったのですが、今年は暖冬ということもあってここ数日は春になったのかと思うような温かい日もあります。
…まあ寒かろうが暑かろうが、山だけはかなりの頻度で行くんですけどね。
平地より寒いのにね。馬鹿だね~。
木漏れ日が綺麗な里山の小道。こういう場所は歩くだけでも楽しいね。
登山を趣味としている多くの人は景色を見たり、単純に歩くのが好きだったりすることが理由だと思うのですが、私の場合は山に生えている野草や樹木を観察していることが多いです。
特に今の時期にはこれから来る春に向けて山菜の生えそうな場所、あるいは生えている場所を見つける、というのが主な目的ですね。
…で、今回はせっかくなのでそのような下調べ?ロケハン?的な普段の登山の様子を記事にしてみようかと思います。
なんでまたわざわざと思われるかもしれませんが、私自身、山野草の勉強を初めてすぐの頃はどうしても”普段歩いていて目に入る植物の名前を調べる”というのが難しく感じた覚えがあるんですよね。
葉の形状の種類とか、生育環境とか、あるいは大雑把な科・属に当たりをつけておくとか・・・調べるのにもやっぱり知識がいるわけで、そもそも身近な植物の名前が知りたい! ってのは植物の勉強をする理由の中でもかなり上位に食い込んでくるはずだと思いますが、その難易度が高いとなると途中で挫折してしまう人も出てくるでしょうし。
そのため、今回の記事ではそんな”山でよく見る植物の名前が知りたいけど、調べても分からない!”という方々のために、適当に登山をしつつ、目に入った植物を名前や特徴とともに紹介していこうかと。
まあ、私はどちらかというと”食べられる野草”への興味が大きいので、山菜類に偏ってしまう面もあるかも知れませんがw
(山菜、美味いしね。しょうがない。)
山のふもとをのんびり歩く
というわけで、家から一番近所の里山にやってきました。
ここは麓に桜並木のある小川もあって、結構お気に入りの場所です。
まずはその小川沿いから山に向かって歩いていきましょうか。
と、ここでいきなり超有名な山菜である”ノビル”を発見。
葉を千切るとネギのような独特の香りが感じられます。
画面一杯。奥まで全部ノビルです。
暖冬ということもあってか、そこら中に大量に生えています。
山菜採り初心者の方は”山”菜という言葉に惑わされて、山に登らないと採れないものなのかと勘違いしがちだと思いますが実際はそんなことはなく、むしろどこにでもあるような河川敷や、田舎に住んでいるならば今回のような小川沿い、田んぼのあぜ道などを探した方がより見つかったりします。
私自身も去年の春は山の深いところばかり探した結果、ツマミになる程度の量しか収穫が無かった…という苦い経験をしたことがありますので、これは知っておいた方が良いと思いますね。
こんな感じでフキノトウも同じ場所に生えてました。
しかし暖冬とはいえまだ二月中旬なので、1つしか見つかりませんでしたがw
北の方では雪解けとともに芽吹くというのが目安になっていますが、この辺りは全然雪が降らないのでタイミングが難しいです。
ミツバも生えてた。黄色くなってる個体は去年のが残ってるのかな?どんだけ暖冬なんだよ。
小川沿いはそこそこ堪能したので、そろそろ山に入っていきましょう。
この分だとかなり色々な植物が見つかる予感がします。
いざ入山
山に入ってすぐに出迎えてくれたのはこの植物。
これはイヌガヤと言って、種子を食用にしたり、その材が高級な碁盤などに使われていることで有名なカヤの仲間です。
まあ近縁種とは言っても本種の種子は食べられず、材もほぼ利用されないので比べるだけカヤに失礼なのですが…
そもそも”イヌガヤ”名前にある”イヌ(犬)”の字は植物の世界では”利用価値がない”というのとほぼ同義なので、カヤだと思って近づいてみて、それがイヌガヤだった時にちょっと残念な気持ちになるのも仕方がないですね(ボロカス)。
ちなみにイヌガヤの葉っぱはカヤと違って柔らかいので触ればすぐに分かります。
で、その近くに生えていたこの植物は、このブログでもたびたびお世話になっているチャノキ。
これはまあ地域により、どこにでも生えているという訳ではないですが、少なくとも京都では完全に帰化しているようなので取り上げさせていただきました。
近所で見つければ紅茶・日本茶・中国茶が全て作り放題になるので、これをメインに探してみるのも楽しいかも。
在来種じゃないからそういう意味では遠慮もいらないし。
そこから少し歩くと、なんと去年生えたであろうアザミの草本がまだ立ったままで残っていました。
普通、アザミやタンポポなどは冬に一度茎が枯れ、冬の風を避け、出来るだけ日光を浴びるためにロゼットと呼ばれる地面に張り付いたような形態をとるのですが、今年はよほど寒い時期が短かったからか立ち枯れしたまま残っていたのです。
これは地味にレアな気がする。
しかし、その横の渓流は乾燥によって完全に水が枯れていました。
考えてみると、ここから数か月で水が戻り、どこからともなく魚がやって来て釣りが楽しめるというのは不思議ですね~。
えっ漁協?ナンノコトデスカ?
川沿いの倒木にはよく分からないキノコが。
こういう特徴のない感じの見た目をしたキノコは大抵”毒はないけど食べられない”と言うのが多い気がします。
コシカケとかは煎じて飲んだりもしますが効果があるのかどうかは疑問です。
だいぶ歩いたので少し休憩。
バーナーとクッカー買って、こんな場所でコーヒーとか飲めれば最高だろうな~。
まあ、それくらい買えよって話ですけど。
帰り道にはタラノキを見つけました。
もう少しすれば有名な”タラの芽”が先端から出てくることでしょう。
ちょくちょく他の植物に目をとられながらも、何とかスタート地点まで戻ってきました。
改めて見ると隣の畑ではすでに梅・桜が咲いていました。春はすぐそこ。
真冬というとあまり植物観察には向かないようなイメージがありますが、探してみると結構あるものです。
春になるともっと種類も増えるので同じような記事を書いても良いかな~とも思いましたね。
もちろん需要があればですが。
最後に足元に生えてたスイセンの写真。毒があるので”間違っても”食べないでください。
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コメント一覧
音楽理論は、子ども向きの方が良いような気がします?(全てを詰め込まずに、一部だけをかみ砕いて解説とか、、、)
人は、ある程度知っていて、それ以上知らない時、最も興味を持ちます?知り過ぎ、全く知らない時は、興味がわきませんね?
ノビルは、よく伸びますね(笑)