コガネタケによく似た”ハナガサイグチ”もイカの味がするのだろうか?

 

私は最近よく近所の大きな自然公園に散歩にいくのだが、そこには池や小さな沢があるため常にある程度の湿度を保っており、たくさんのキノコが発生する。

特に今の時期は夏場によく発生するイグチ科のキノコを見かける機会が多いのだが、そんな中でも非常に頻繁に遭遇するものがある。

このキノコは”ハナガサイグチ”と言う名前のキノコで、多くのイグチ科のそれと同じくコナラ・シイなどの広葉樹林や松林にコンスタントに発生する特に珍しくもない種である。

しかし、このキノコ。コガネタケ(クリックで画像検索に飛びます)というキノコに見た目が似ており、傘から粉を噴くところなど細かい特徴も一致している。

もちろん”ハナガサイグチ”と”コガネタケ”は科レベルで異なるキノコであり前者は傘裏がイグチ科特有の管孔、後者はヒダ状になっているところなど異なる部分もあるが、あまりにもたくさん生えていたので、今回はこの”ハナガサイグチ”を実際に食べてみようと思う。

食欲のわかない見た目

という訳でさっそく採取しようとくだんの自然公園にやってきた。


生えかけのハナガサイグチたち。ここら一帯だけで10本近く見つけることが出来た。

あまり小さいものを採っても味の判別がしづらいのである程度の大きさのものを探し、ナイフで切り取る。

触ってみると柄はしっかりとしまっており、いかにも食べ応えがありそうだが、見た目がアメリカのお菓子のような鮮やかな黄色(オレンジ色か?)で正直言って食欲はわかない。

また、この日は雨の後だということもあり粉が良い感じにしめっており、手で触ると少しべっとりとして若干不愉快だが食べる前にごちゃごちゃ考えても仕方がないので、あまり気にしないことにしよう。


さわると指が黄色くなる。

調理~実食

いよいよ調理に入るのだが、今回の比較対象である”コガネタケ”は串にさして焼き、醤油で食べることでイカのような香りと味がするらしいので、この記事でもそれにならっていくことにする。

まずは軽く粉を落としてから串に刺して

焼く・・・はずだったのだが網が手持ちになく、直火で焼くと串が燃え尽きたので急遽、フライパンで炒めることに。

今更ながら、本種は食毒不明であり他サイトでも食べて見たという記事を見たことがないため気休め程度にしっかり火を通す。

毒菌の少ないイグチ科だからこんな無茶ができる訳だが『絶対に大丈夫』という保証がないのは少し怖い(じゃあ食うなよ)。

で、なんやかんやしている間に完成。

・・・じゃあ、食べて見ますか。

感想

味と香りは温和で一般にイメージされるキノコと大差はないですが、じんわりとえぐみと言うか苦みというかが後味に残り、間違ってもイカの味ではありません。

あと、意外にもよく噛んでいると強めのヌメリが出てきて一応食材としての特徴はあるみたいなので料理に使おうと思えば使えるんじゃないでしょうか。

ちなみに現時点で食べてから10分ほどたっていますが特に消化器症状は現れていません。

まあ、毒があるにせよ無毒にせよ、大した味ではないので私はもう食べることは無いと思いますが。