【家庭菜園】人参は夏にも採れる!春蒔き栽培のコツと注意点

2023年6月11日

多くの野菜はある一定の期間内に種を蒔く、あるいは植え付けをし、ある一定の期間のみ収穫が出来る
というのがふつうで、特に夏野菜などはほぼ100%がそうです。

が、その中にあっても年内に2回、うまくすればほぼ通年収穫のできるという野菜もあり、今回のテーマであるニンジンもその中の一つです。


6/3時点の人参。トウ立ちせず根が太り始めている。

特に根菜、軟弱野菜類などは二期作(年間に2度同じ畑で作ること)以上出来る場合も多く、ちょっとしたスペースを埋めるのに撒いておくと、無駄なく場所を使えてお得感があります。

冬の収穫~夏の植え付け までの期間を無駄にしない。

ふつう、夏・秋植えの野菜。例えばキャベツや秋ジャガイモ、秋の中頃に植える軟弱野菜は冬頃に収穫時期を迎え、大抵の人はその後、夏の植え付けまで土を遊ばせておくことが多いでしょう。
秋ナスやミニトマトなどを長く置いておく場合もそうですね。

が、家庭菜園などスペースに限りのある場合、これは非常に勿体ない!

そこでその間、3月中ごろに撒いて6月末に収穫できる夏人参を作ることで、スペースを有効に活用することが出来ます。

ちなみに、このタイミングで大根も作れますが、大根の場合ニンジンより成長が早いため、よほど上手くしないとトウ立ちします。
(特に最近は気候の変化が激しく花芽分化(※1)植物内で花芽が形成されること。こうなると種子を作るための生殖成長に切り替わるため、植物本体の成長が止まるほか、筋張ったり固くなったりする。の条件を満たしやすいです。もちろん品種にもよりますが。)

夏どり人参栽培の注意・コツ

これは夏どりに限った話ではないですが、ニンジンは発芽させるのがやや難しく、逆に芽さえ出れば栽培はほぼ成功したと言えるくらい、そこまでの管理が重要になります。

通常の野菜では種を蒔いたら初めにたっぷり水をやって、後は自然降雨に任せるというのがセオリーですが、
ニンジンの場合、芽が出るまでに水を切らすと著しく発芽不良におちいり、とはいえやりすぎると酸素不足でやはり発芽しないため、こまめに少量ずつの灌水を心がけましょう。

また、初めに畝に筋をつけてそこに線上に種を蒔く(筋蒔き)ようにして、後から間引けば多少発芽がそろわなくても調節できるのでオススメです。


今回の記事内で育てている品種。育ちやすくサイズも大きくなる。

 

注釈

注釈
1 植物内で花芽が形成されること。こうなると種子を作るための生殖成長に切り替わるため、植物本体の成長が止まるほか、筋張ったり固くなったりする。