かぼちゃの人工授粉!早めに咲いてしまった雄花は保存しておこう。

2020年6月26日

市民農園にて栽培中のバターナッツかぼちゃ。

一時期はうどんこ病におかされ、どうなることやらと心配していましたが…

前回のお酢スプレーが効いたのか、蔓はガンガン成長し、今朝には待望の花が咲いていました!

かぼちゃは雌雄同株(※1)オス・メスの区別がない植物のことの植物なのですが、トマトのように自家受粉(※2)同じ花に出来た花粉が柱頭について受粉することできないため、雌花とは別に咲いた雄花から花粉をとり、人工授粉させてやる必要があります。
まあ、私が借りている農園は山の近くにある吹きっさらしの土地なので、放っておいてもその辺にいる虫によって受粉する可能性の方が高いのですが…まあ、せっかくの一番花なので手作業でやりたいじゃないですか?

まず、花粉をつけやすいように花びらとガクの部分を千切ってやります。

もうお分かりかと思いますが、中央にある突起がいわゆる”雄しべ”です。花粉がついているので黄色っぽいですね…これはこれで天ぷらとかにしたら美味そう(食いしん坊か)。

で、あとはすでに咲いていた雌花の柱頭にさっきの花粉を付けてやるだけ。たったの2ステップで終了です。

え?雌花と雄花の見分け方が分からない?

そういう時は花の根元を見てみましょう。

上はまだ蕾の状態の雌花ですが、すでにバターナッツかぼちゃ特有のひょうたん型の実が出来始めていますね。このふくらみがあるのが雌花です。もちろん雄花にはありません。

…で、人工授粉自体はこれで終わりなのですが、あともう一点だけ大事なことを。

というのも、ウリ科の植物(※3)栽培種だとカボチャのほかにキュウリ、スイカ、メロンなどもウリ科である。は育苗時の管理にもよりますが、開花し始めの頃は雄花ばかりが咲くことが多いんですよね。
そのため、縦に成長しやすいキュウリなどならまだしも、かぼちゃ・スイカなどは基本的に横へ横へ広がっていくわけですから、土地の制限を受ける家庭菜園においては何株も植え付けることが出来ず、これが非常にもったいない。というか、最悪の場合は「タイミングが合わず一度も受粉できなかった」なんてことも起こりうるわけです。

農家ならばともかくとして、趣味でやっている家庭菜園でそんなことを気にしながらやるのはちょっと面倒ですよね。

というわけで、簡単な対策方法を。

まずは先ほどと同様、すでに開花している雄花を摘み取ります。ちなみに、人工授粉もそうですが、この作業を行うのは晴れの日の早朝が望ましいです。この時間帯に花粉が良く出るので。

あとはこの雄花をジップロックなどの密封できる袋、容器に入れ、冷凍庫に入れておきましょう。これで雌花が咲いた時に合わせて、保存しておいた花粉で受粉することが出来る、という訳ですね。簡単でしょ?

ちなみに、花がもっと大量にあるときには、花粉だけを採って、同じようにして保存できます。その場合は筆や綿棒を使って人工授粉を行いましょう。


枝豆も鞘が出来始めている。あと半月もすれば収穫できるかな。

初夏の家庭菜園では、作物がどんどん出来始め、見ているだけでも楽しいですよね。

いやあ、収穫が楽しみだなあ。

 

 

 

注釈

注釈
1 オス・メスの区別がない植物のこと
2 同じ花に出来た花粉が柱頭について受粉すること
3 栽培種だとカボチャのほかにキュウリ、スイカ、メロンなどもウリ科である。