曲が作りたいならピアノを弾こう!作曲における楽器の重要性について

2023年5月14日

最近ではDTM(デスクトップミュージック)の流行により、誰でも簡単にPCやスマホなどを使って作曲が出来るようになっています。

しかし、一度は曲作りを始めた人なら分かると思いますが、全くのゼロから、マウスやキーボードのみを使ってコツコツ1音ずつ打ち込む作業は正直苦行に近く「やってみたは良いものの続かなかった」なんて人もかなりの人数にのぼることでしょう。

また単純に打ち込みの手間以外を考えても、たとえデジタル端末を使うにしろ、作曲においては楽器が出来ると良いことづくめで、特に筆者オススメなのがピアノを始めること。

というわけで、今回の記事では「なぜDTMにおいても楽器を弾けた方がよいのか?」「なぜ曲作りにおいてピアノがオススメなのか?」

について、解説していきます!

DTMにおいて「楽器が弾けること」の重要性

前書きにおいては、単に「打ち込みでの手間」(※1)DTMをしたことが無い人のために説明すると、「打ち込み」と言うのは曲のメロや音楽を構成するのに必要な音をDAWと呼ばれるソフト上に入力していく作業のことです。という点のみを挙げましたが、他にもまだまだ楽器を弾けることのメリットはあります。

例えばあるジャンルの曲を作ろうと思い立ったとして。

音楽にはそのジャンルにおけるお約束、こういう曲を作るならばこういうフレーズが、こういうコード進行が、こういうリズムパターンが・・・というような、そのジャンルを決定づけるキャラクターというか、より良くする、耳馴染みよくするためのパターンのようなものがあるんです。

もちろん、初めからそれらを完全に感覚だけで再現できる人、全て耳で聞き取って頭で覚えられるような大天才、は別として、一般的にはそれを身に着けて再現するためには、そのジャンルの曲をひたすら弾いたり、耳コピをしたりして、少しづつ体にしみこませる必要があるんですね(編曲は別として、いくら曲を作っても似たようなものになるという人はまさにこれのせいでしょう)。

そのような理由から、DTMとはいえど、結局は楽器をやれた方が効率的ということになります。

じゃあなんでピアノがオススメなの?

と、これがこの記事の本題ですね。

まず、楽器をやったことのない人のため、説明すると楽器というのは大きく、本当にザックリと

「メロディ楽器」・「リズム楽器」・「コード楽器」

という3つに分けることが出来ます。

これはつまり、学校の音楽の授業でも習う、音楽の三要素
「メロディ」・「リズム」・「ハーモニー」をそれぞれ再現するための楽器ということですが、実はこの3つを同時に再現できる楽器という分類として、

「完全楽器」

という、字面だけでも何となく凄そうなラスボス的存在があり、それがつまりピアノというわけですね。
(ギターも同じく完全楽器ですが、なぜそれでもピアノの方が良いか、というのはこの記事で解説してます)

完全楽器のなにが良いのか

前の項で、
『あるジャンルの曲を作るためにはそのジャンルの「お約束」を体に染みつかせる必要がある。』
という旨のこと
『そのためにはコピーをしたり、弾いたりするのがよい』
ことを書きました。

勘の良い方ならなんとなくピンと来ているかもしれませんが、つまりこの『コピーをしたり弾いた』りする際、完全楽器であれば音楽の三要素であるすべてにおいて同時に再現することが出来るため、それらを効率よく体に取り込むことが出来るということになります。

というわけで、作曲をするにおいてはピアノを弾けた方が良い、ということになるわけですね。

まとめ

ネットなどで検索をかけると「楽器が弾けなくても作曲は出来る!」なんて記事が良く出てきます。
確かにひたすらDTMのみをやりつづけたり、もとより音楽の素養のある人であればそれも事実ですが、筆者の考え、そして体験からも、全くの初心者から作曲を始めようという場合、結局は楽器をはじめることが上達・継続の近道になると思います。

実際、作りたいものが形になるまで膨大な時間がかかるのに、ひたすら画面に向かって作業し続けるより、楽器を弾いたり、コピーをしたり、選択肢が色々あった方が大抵の人は飽きずに楽しめることでしょう。

ここでは作曲が上手くなるという目的を考えて、あくまでもピアノをやるのが最も効率的という意味で記事を書きましたが、何事も続けられること、楽しめることが上達に役立つとも思いますので、それのみにとらわれずに色々なことを試してみるのも良いかもしれませんね。

 

注釈

注釈
1 DTMをしたことが無い人のために説明すると、「打ち込み」と言うのは曲のメロや音楽を構成するのに必要な音をDAWと呼ばれるソフト上に入力していく作業のことです。