理論で学ぶ”音学”講座 第6回~ダイアトニックコードについて~

2022年1月30日

あまりに期間を空けすぎて、管理人ですら忘れていた本シリーズ。

最近またなんとなく音楽系の記事を書きたくなってきたのでゆるっと再開しようと思います。

ダイアトニックコードって?

さて、というわけで久しぶりの「”音学”講座」特に記念すべき、という訳でもない第6回は

ダイアトニックコード

についてです。

字面だけ見るとなんだかいかつそうな、いかにも理論!って感じの名前ですが、実際には多少知識があれば、その概念を理解すること自体は意外と簡単なわけで。

ダイアトニックコード

例えばここにメジャースケール上の各音とその音をルートとするコードを示した譜面があります。

キーはC(※1)イタリア音名でのド、英語でいうCの音を中心として出来るメジャースケールのことで書いているため、使っている音は”ドレミファソラシド”のみで、ピアノで言う所のいわゆる黒鍵は一音たりとも入っていませんね。

DTMerの皆さんはそれぞれピアノロールビューで確認して頂けると分かり易いと思いますが、この音の並びはド(C)の音を中心としてそれぞれ隣り合う音との間隔が”ド→全音→全音→半音→全音→全音→全音→半音(ド)”というようになっており、この並びの事をメジャースケールと呼びます。

そして、多くの曲はこのメジャースケール(あるいはマイナースケール(※2)キーの中心から全音→半音→全音→全音→半音→全音となるすスケール)から作られているのですが、この並びを保っている以上は全体の音程が高くなろうが低くなろうがそれぞれの音の機能は保たれるわけです(ややこしいと思った人は「移調」や「音階 種類」でググってください)

と、ちょっとややこしい話が一瞬入りましたが、では肝心のダイアトニックコードとはなんなのか?
私も単に知識をひけらかそうとしてややこしいことを書いたわけでなく、実はここまでを理解した時点でもう本題の説明は終わったも同然なんですよね。ダイアトニックコードの全てがここに詰まっているといっても過言ではないです。

というのも、ダイアトニックコードの定義というのがあるスケール(音階)上の音のみを使って出来るコードであるため、つまり上の譜面についているコードは全てダイアトニックコード。
DTMerの人にとってはピアノロールの白い鍵盤のみを使ったコードは、Key=Cでのダイアトニックコードということになり、それをそのままトランスポーズ機能で移調すれば全てのキーにおけるダイアトニックコードをマスターしたも同然というわけですね。
(コードってそもそもなんだよ?って人はー理論で学ぶ”音学”講座 第2回ーを参照してください)

 

おわりに

今回の記事ではダイアトニックコードについて紹介しましたが、実際の楽曲においては白い鍵盤ースケールから外れた音をルートにもつコードも沢山出てきますし、いわゆる音楽における”エモさ”を出すには案外こちらをうまく使うことが重要だったりします。

というわけで、次回はこの「ノンダイアトニックコード」について解説していこうと思いますので、お楽しみに!

 

 

注釈

注釈
1 イタリア音名でのド、英語でいうCの音を中心として出来るメジャースケールのこと
2 キーの中心から全音→半音→全音→全音→半音→全音となるすスケール