理論で学ぶ”音学”講座 第4回~作曲で使える和音の種類~
音楽を作る際に最も注目されるのはメロディー・・・だと思われがちですが、実際にはどんなに良いメロディーを思いつこうと、そこにつける和音や和声がぎこちなかったり単純すぎると曲全体の印象も悪くなってしまいます。特にジャズ等では同じメロディであってもリズムや、つける和音を変えて色々なアレンジをしたものがYoutubeなどにたくさん上がっていますね。
という事で、今回の記事では様々な和音の種類について書いていきます。
dim?7th?aug?・・・いろいろな和音の紹介
理論で学ぶ”音学”講座の第2回でも和音の種類について少し触れましたが、そこではメジャーコード・マイナーコードの三和音のみしか紹介できていませんでした。基本的にはこの三和音が、文字通りベースとなって作曲をするわけですが他にもたくさんの和音があります。以下ではよく使われる和音の紹介をしていきます。
セブンス・コード(七の和音)
7thコード(セブンス・コード)・・・この和音は別名、七の和音とも呼ばれます。特に属音(ドミナント)で使われる場合には属七の和音とされクラシック音楽にも頻繁に出てきます。
セブンスコードの中にもメジャー・マイナー合わせて2種類ずつの計4種類があります。
上記画像の左から順に
メジャーキー(長音階)
- Cメジャー・セブンスコード・・・長三和音に第7音をそのまま足したもの。構成音はC・E・G・Bの4つ。
- Cセブンスコード ・・・メジャー・セブンスコードの第7音を半音下げたもの。構成音はC・E・G・Bbの4つ。
マイナーキー(短音階)
- Cマイナー・セブンスコード・・・短三和音に第7音をそのまま足したもの(短音階なのでbが付きます)。構成音はC・Eb・G・Bbの4つ。
- Cマイナー・メジャー・セブンスコード・・・短三和音の第7音を半音上げたもの。構成音はC・Eb・G・Bの4つ。名前が長い。
このコードは構成音の3rd(第3音)・7th(第7音)がトライトーンと呼ばれる非常に不安定な音間隔になっており、これがトニックに4度上昇・あるいは5度下降して進行する際、それぞれ半音でその構成音に解決するため、非常に気持ちよく、収まるところに収まったような感じを与えるため、Ⅴ7→Ⅰのような進行を特にドミナントモーションと呼び、頻繁に使用されます。
ディミニッシュ・コード。および”ディミニッシュ・セブンス”
またややこしい名前が出てきましたが、この和音も非常に大事なのでしっかり覚えていきましょう。
このディミニッシュコードは他の和音と比べても非常に特殊で、構成音も三和音ベースだった7thとは異なり、上の画像のように、その音から短三度上がった音を3つ以上重ねます。
例ではCメジャー・キーで表記しておりますので、第七音のB音を基準とした和音がディミニッシュコードになります。
また、属音(ドミナント)では半音上げることで構成音が属七の和音と非常に近くなることから、曲に変化を与えたいときに代用として使われたりもします。
オーギュメント・コード。および”オーギュメント・セブンス”
オーギュメント・コードはあまり頻繁に使われることはありませんが、ジャズなどに興味がある方は知っておいたほうが良いコードです。
このコードの構成音は三和音の第3音を半音上げたものです。基本的には他のコードの代理コードとして使われることが多いですが、非常に使いどころが難しいため初心者の間はむやみに使わない方が良いでしょう。
おわりに
今回の記事ではセブンス・ディミニッシュ・オーギュメントの3つのコードを紹介しましたが、他にもまだ紹介できていないコードがいくつかあります。
作曲を始めてすぐの間は、あまりこれらのコードを多用しすぎると少し気持ちの悪い響きになってしまうこともありますが、既存のコード進行などを調べてみて色々といじってみると思わぬ発見があるかも知れません。
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