拾ってきた木を使って手軽に彫刻入門【必要な道具~実践まで】

2020年7月6日

普段は山菜やキノコなどを採って食べることを生業(?)としている私ですが、最近カゴ作りや彫刻などのハンドメイド動画鑑賞にハマってしまいまして、自分でも何か作れないものかな~と考えていました。

と、丁度そんな折、良い感じの木材が置いてあったのを見つけ、あまりにも良いタイミングだったのでこの機会に木彫りを試して見ようかと思い記事にしました。

桜の木
近所の山(国有林)に野ざらしの状態で置いてあった。

初心者ながら必要な道具や加工方法などについてもまとめようと思うので、彫刻に興味を持っている方は参考にしてみて下さいね。

木材はどこでどんなものを拾えばよいのか

今回は私が拾った木は見た目の特徴から多分ソメイヨシノだと思いますが、桜は結構弱い木なのでむやみ枝を折るとそこから病気になることもあるらしく、そもそも公園などの普段桜に触れられる場所では法律的にも枝を折るようなことは出来ないと思います。

では、どのようにして木を採ってくれば良いのかと言えば現実的な方法としては今回のように山で拾ってくるか、近所の材木屋さんでもらってくるかの二択になるでしょう。

近所に材木屋さんがある場合には端材をタダでもらえることがあるので、まあ小物を作るのであればそれでも良いですが、やはりある程度大きさのある木でないと実用性のあるものは作れません。

となるとやはり最も良い方法は山で拾ってくることでしょう。

そんなに都合よく木が落ちているのかと疑問に思う方もいると思いますが、地面を見ながら歩くといくらでもいい感じのものが落ちています。特に人気のない里山や手のくわえられていない原生林においては。


台風や地震などで折れたもの、伐採されたものなどが道の端に寄せてあります。

しかし、ここで拾うべきは木なら何でもいいという訳ではなく出来るだけ乾燥しているもの・腐っていないものである必要があります。


これはまだ水分が残っていますが乾燥させて使うのならこれぐらいが良いでしょう。

乾燥度合いに関しては折れる程度のサイズであれば折って見て、ポキッという乾いた音がすれば問題ないでしょう。大きなものはその場で切ってみるか持って帰ってから確認しても良いでしょう。

まあある程度含水率が高いものでも乾燥させれば使えるのでそれほど気にする必要はありませんが。

 

樹種に関しても自分で使う分にはあまり厳選する必要もなく、スギでもヒノキでも楢でも樫でも、もちろん桜でも問題ないと思います。

まあこの辺りはある程度触ってみて、お好みでと言う感じですね。

 

彫刻に必要な道具

次に彫刻をするにあたってそろえておいた方が良い道具について書いていきます。

まあただ掘るだけならナイフがあれば十分なんですが、この機会に彫刻を趣味として楽しみたいと言う方は以下の道具を買っておいて損はないでしょう。

鉈・ナイフ

これはまあなんとなくわかると思いますが必須ですね。

ナイフが無ければ木は削れませんし、鉈が無ければある程度のサイズ以上の木は切断できません。

どちらも別に何でも良いと言えば何でも良いんですが、選ぶ際のポイントとしてはナイフは切れ味が良く片手で扱える小さいもの。鉈はそこそこ重さのあるものと、出来ればノコギリもあれば不具合はないでしょう。

 

 

彫刻刀


(画像クリックでAmazon商品ページに飛びます)

ナイフだけで掘る人もいるようですが彫刻刀があれば更に細かい装飾が可能になります。

特にスプーンやバターナイフ、木の器など実用的なものが作りたいのであれば買っておいた方が良いと思います。

紙やすり

ただ彫るだけならまだしも、何かしらの形の像を作ったり、実用的なものを作るのであれば表面の凸凹や角を丸くするための紙やすりも必要になります。

特に丸く滑らかな面を彫り上げるには彫刻刀だけでは無理なので紙やすりも買っておきましょう。

木と言うのは所謂ナマモノですから、放っておくと木材腐朽菌の活動によって分解されていきます。

これは当然彫り上げた後のものでも同じであり、スプーンやお椀などを作ってもそのままだと腐ってしまうという訳です。

それを防ぐために加工した後は表面に油を塗って菌の活動を押さえます。

油の種類はまあ何でも良いですが、一般には亜麻仁油やクルミ油を使うことが多いです。ほかにハッカ油などの精油を加えれば、香り付けも出来て良いかも知れませんね。

 

含水率計

(画像クリックでAmazon商品ページに飛びます)

とってきたばかりの木は多くの水分を含んでおり、そのまま加工してしまうとすぐに腐ってしまう可能性があります。

そのため一旦風通しの良い場所で乾燥させる必要があるのですが、この期間は樹種によって異なるため素人には加工のタイミングを計るのが様に難しいです。

しかし、一般に材木として利用されるものの含水率は20%ほどなのでこの含水率計があれば誰でもそのタイミングを見極めることが出来るようになります。

・・・まあ、趣味レベルでここまでやる必要はないとも思うので、これはもう完全に欲しい人だけが買えばよいと思います。

いざ実践!

さあ、いよいよ実際に彫刻していきます。

まずは1週間ほど乾燥させた木を加工しやすいサイズに切っていきます。


途中まで糸鋸でやってみましたがとても無理です。素直に大きめのノコギリか電動のものを使いましょう。

ある程度のサイズまで切り詰めることが出来たら次は加工しやすいように角材にします。


部屋が散らかっていて申し訳ない…

まずノコギリで軽く切り目を入れて

そこに鉈を食い込ませてコンクリなどの固い地面に叩きつけながら割っていきます。

割り終えたあとは内部に水分が残っているようであれば再度乾かします。

含水率計を購入した方は表示が20%を切るまで乾燥させるようにしましょう。


後からいくらでも修正できるので形は大雑把で良いです。

今回は試しにスプーンを作ってみようと思うのでマジックペンで型をとり、不必要な部分を鋸で切り取ります。

この部分は全体的な形を決める一番大事な作業なので集中して行いましょう。


固定が雑だと危ないので作業台が無い人はナイフで削ったほうが良いかも。

全神経を集中させて糸鋸を少しずつ入れていきます。

、原木を切ったことで刃が弱っていたのか中々うまく切れず、面倒になって(フラグ)途中から鉈で割ることにしました。

まあ、ヘッド部分に到達する前に刃を止めれば問題ないだろうし平気平気(フラグ)

・・・さっそく切れ目に鉈を入れて少しずつ割りまあっ。

 


ヘッド部分がえぐれました。

・・・

やってしまいました。

腕の良い検事なら有罪に出来るレベルのミスを犯してしまいました。
いや検事の仕事内容とか知らんけど。

しかし、ここでやめると言う選択肢は私の辞書には無いためナイフで少しずつ削って修復します。

まあ、全体的に縮小すれば良いだけなので平気平気(震え声)

 

・・・で、それから数日後、何とかナイフだけでここまで修正することができました。

こんな細かいことやってられんわって人は電動糸鋸やトリマーで大体の形を作っておくと楽です。

 

ある程度の形ができてきたら、ついにスプーンのメインともいえるヘッド部分のくぼみを作っていきます。


八方から中心に沿って穴を掘るように削っていく。

ここでミスると流石に洒落にならないので平刀で少しずつ削っていきます。

また、同時並行でヘッド裏側の丸みも作っていきます。


角をナイフで削って、そこから広げていくように丸みを作る。

個人的にはこの部分が一番難しいと感じたので気を付けて作業を行ってください。


全体にやすりをかけ、ツルツルにします。


使うのは布でもなんでも良いですが筆なら細かい部分も塗りやすいです。

あとは紙やすりをかけて凹凸をなくし、仕上げに油を塗れば・・・


ちょうど庭に生えていた南天を切ったので箸も作ってみました。

はい、完成です。
この写真のためにわざわざ山まで行きました。絶対に力入れるとこ間違ってるだろ。

それはさておき見た目は若干いびつですが、自分で時間をかけ、苦労して作ったものだけあって市販品とは比べ物にならないほどの愛着を感じます。

道具さえ一度そろえてしまえばその都度お金もかからず、いつでも出来る彫刻。集中して行えば時間も忘れて楽しめるので皆さんも是非やってみてくださいね!